【夏の研究課題?】Spotifyのテクノロジー | HardReggaeCafe@Ameblo.jp

【夏の研究課題?】Spotifyのテクノロジー

古い話ですけど、某NAVERまとめで2年ほど前に拙ブログで紹介したハック
「Spotifyを日本で聞く方法」
ピックアップしてもらったことがあります。

http://ameblo.jp/hrc/entry-10609480834.html

そもそもサブスクリプション型音楽配信サービスって何という方に平易に紹介すると
月額払って好きなだけ音楽が聞けるサービスってことになります。無料会員の場合は音質がやや下がるのと、聞ける時間に制限があり、かつ広告が途中に入るようになっています。それでも結構な曲が聞けるので、聞きたい曲が特に定まってないという人には最適なサービスと言えます。

有線放送みたいなもの?って考え方もありますが、自分でお金払って独占していると思えば近いと思います。

既に57カ国でサービス開始しているのに日本はまだ上陸しておりません。とはいえ、日本での利用者は密かに増え続けています。私もその一人です。

私は一応エンジニアなので技術的な側面で解剖してみようと思います。
WIREDの記事にも出てますが、基本は独自のP2P技術を使って音楽ダウンロードにかかる遅延を最小限にしています。

ちなみにここにSpotifyのリードエンジニア Ricardo Vice Santos が解説した技術仕様があります。

他の文献も見ましたが、このP2P技術どうやら近日中に縮小する方向のようです。サーバ台数をものすごく増やしたので2014年の今となっては違う技術を使っているとのこと。
どういうことかというとSpotifyのデスクトップアプリを立ちあげているPC同士で楽曲データのやりとりを行うわけです。これがメッシュ型に張り巡らされているので特定のダウンロード用のサーバがいらないというのが初期のSpotifyです。μTorrentというプロトコルだそうです。
より多くの利用者が増えることで各ユーザの利便性が上がるという点では、まさにネットワーク外部性が働いている好例といえるでしょう。



これが昨今のSpotifyの普及によって、色んな所にサーバが立てられるようになったためお互いのPCで楽曲のやりとりをしなくて良くなったということです。

これに加えて、一度聞いた曲はPC内にキャッシュするのでネットワーク上に再度探しに行かなくて済むようにしてあったり、快適なミュージックエクスペリエンスを実現するための工夫がなされているのが仕組みのようです。

P2Pといえば日本ではWinnyが有名ですが、そもそもはNapstarやGnuterra(グヌーテラ)といった特定のサーバを持たずにファイル交換できる仕組みが昔からあったので、現在もその流れを組んでいるんですね。
同じP2P技術のBitTorrentを使って映画を見ることが出来る(しかも各国語の字幕付き)PopcornTimeも基本は一緒。

著作権に絡む法律的な扱いはグレーなんでしょうけど、きちんと課金される仕組みが整備されればこれほど便利なものはありません。
Spotifyの体験は是非皆さんにもオススメしたいです。使った人にしかわからない良さってやつです。